2012年2月28日火曜日

ポルトガルの中絶事情

前回、避妊の記事について書きましたが、今回は、タイムリーにも見つけた中絶の記事を説明します。

もう大分前に、ポルトガルでやっと中絶が認められるようになったとブログ書いたのですが、それから5年が経ちました。
さて、現状は、どのようになっているのでしょうか。

2007年、中絶が合法になってから既に約8万人の女性が本人の意思で中絶を行っています。うち、1万3500人は、リピーターだそうです。
2008年から毎年約30%づつ上昇をみせており、希望する女性は、20歳から35歳の集中しています。

別記事では、政府は、引き続き中絶に対しては、料金を取らない意向を見せているとのこと。
きちんと病院で中絶手術を受けられるようになり、多くの女性の命が救われているのは、事実です。
但し、政府から手当を出してもらうには、妊娠10週目までに中絶手術をするというデッドラインがあり、それをせいぜい11週までに伸ばすべきだとの声が上がっているのです。
この国では、書類手続きにえらく時間がかかるのが当たり前。それでかかる時間の事を考えていたら、例えば妊娠9週4日目の女性の中絶希望患者は、必然的に受け入れられない、と産婦人科や助産婦がお怒りなのです!

なるほど、納得。
この国では、あり得る話し。
書類出るのを待っている間に、別の必要書類の期限が切れ、罰金とか。
全てお前らのせいだろ〜!って怒鳴りつけてあげたいが、そんな事をしたら、もっと嫌な目に合わせられるので、口元をプルプルさせながら、家に帰った事が何度とありました。

でもまあ、中絶の件に関しては、人生プランに関わってくるので、しっかりしてもらいたいですね。
勿論、子づくりしてない人は、ちゃんと避妊してね。


source: Público/Lusa, 2012-02-10, Público, 2012-02-11

2012年2月17日金曜日

Happy Valentines

みなさんは、バレンタインデーをどのように過ごされましたか?
うちは、「ハッピー バレンタイン」とワイングラスをあげた以外は、ごく普通の一日でした。

しかしシャチ君は、朝からクラスメートと濃厚なキスを交わしてました。
シャチ君がチュをしようと寄り添うと、相手の女の子も「ハッ」と気づき顔を近づけ、抱きついてました。外国人はキス慣れしてる・・・というか、ヨチヨチ歩きの幼児でさえ、かなりサマになっています。
これを見たのが、私のバレンタインデー一番のロマンティックなひと時だったかしら?!


さて、一般ポルトガル人は、一体どうだったのでしょうか。
今年は不景気も重なって、家で過ごすカップルが多いと予測されていました。
それはそれで、相当ロマンティックなシーンまで発展しそうで、非常によろしいですが、こちらの若者はどのように避妊を行っているのでしょうか。

実は、学生の避妊への重要性や知識が低下している事が明るみに。
バレンタインデーに出されたInquérito Sobre Saúde Sexual e Reprodutivaの発表(15大学、2741人へのアンケート調査)によると、避妊具の中でやはり一番利用が多かったのが49%のコンドーム。次いでピルが38%なのですが、うち70%が飲み忘れがあるとこたえているのです。

ポルトガルでは、避妊として、コンドームとピル両方を使用するのが主流とされていますが、21%のピル服用者が相手に更にコンドーム着用を要請し、男性本人の意思でコンドームを使うのは、たった4.3%にとどまり、女性の方が避妊に慎重ということが伺えます。


驚くのが、全体の4.3%の学生が、HIV / AIDSは、同性愛者、売春、麻薬中毒者の間でしか感染しないと思っている事です。
更に、去年までの調査データで、日々12人のティーネージャーが出産を経験しており、19歳までの思春期の間に中絶を体験している子が10%にものぼるそうです!

これは、しっかりと学校で性教育をやりなおしてもらわねばなりませんね。
ポルトガルのようなカトリック国でも、婚前前のセックスなんて当たり前の世の中ですもの。


Source : (ポルトガル新聞)Público, 2012-02-14

2012年2月12日日曜日

ホームベーカリーとの相性


うちのパン焼き機は、購入してかれこれ5年以上もたつのだが、その活躍ぶりは、衰えを知らない。
ここ数年は、私がパン作りに少々飽きて来てしまったのだが、モモのピザづくりには、未だ大活躍している。

モモは、言えば比較的なんでもやってくれるが、自分から進んで料理をするタイプではない。それでも、ピザやカルッツォーネなどは、自分が食べたいと思ったら、さっさとマシンを出して、生地をつくり始めていた。

既に半年以上前になるだろうか。パーティーで忙しくしている時に、生地をこねるクルクル(?)を誤って捨ててしまったらしく、いくら探しても見つからない。
メーカーに問い合わせて部品を注文すればいいや・・・と適当に考えていたのだが、なにせ年代物なので、同じ型がなかなか見つからないのである。コンタクトのアドレスに連絡しても返事は一向にない。よって、モモのピザもない。


先日、在住日本人主婦の集まりがあり、ホームベーカリーの話題で盛り上がった。
こちらでは、日本で言う菓子パンなるものがないので、懐かしのメロンパンやアンパンを味わうのに、HBが大活躍するのだ。普通の食パンにしても、自分で作れば日本のもののように、ふっくら甘いのが出来上がって嬉しい。
皆と話しをしていて学んだのが、どこの機械かによって、美味しく作れるパンの粉メーカーが大分違ってくると言うこと。要するに、日本から持ってきたHBには、それに合った粉があり、こちらで購入したものには、別の粉が向いているといった具合だ。

私も自分のHBにベストな粉を探してみたくなった。
クルクルを手に入れねば!


結局、その部品は以外にも簡単に見つける事ができた。
なので、これからしばらくは、粉探しの旅が始まる予感!

モモにもまたピザを頻繁に作ってもらって、夕飯作るのをサボるのだぁ。



写真は、約1年前のきりん。こねる系の料理は、必ずやりたがるよね。この時は、粘土みたいになって、見てない時に、サッと捨てたけど、今では自分の分を作れるまでに成長しましたよ。

2012年2月3日金曜日

Virtual War? - バーチャル戦争

みなさんは、SOPAというのをご存知ですか?
ポルトガル語が出来る皆さん、スープの事ではありませんよ。

SOPA(Stop Online Piracy Act)とは、米国議会で審議されていた法案で、日本語では、「オンライン海賊行為防止法の法案」の事を言います。
言葉の通り、ネット上での著作権侵害コンテンツの取り締まりを目指すのが目的であります。

簡単に説明すると、あるサイトで、書物データや映画の(トレント)ファイルがダウンロードできるようになっているとします。それらのコンテンツに関わる出版社や映画制作会社などは、検索エンジンにそのウェブページの掲載禁止を命令したり、Paypal にはそのページの決済を取りやめるよう要求できるのです。

このSOPAの活動は、少しずつ認知が高まり、去年の暮れ辺りからは、抗議活動も目立つようになりました。
Mozilla やGoogle もロゴの上に黒いバナーを表示したり、今年1月半ばには、Wikipedia も24時間のブラックアウト(一時閉鎖)を実行しました。


勿論、私たちにも影響が出てきます。例えば、Facebookとかに上で述べたようなサイトのリンクを張ってアップした場合、そのポストの削除を義務づけられたりします。そこで反抗しようものなら、政府の「差し止め」に遭い、シャットダウンされる可能性もあるのです。
オンライン上の個人情報をそんなにも簡単に排除されてしまうなんて、強引かつアンフェアだと思いませんか?

そもそも、この法案は、表現の自由を抑制していますよね。
戦後の日本や今の中国のように、不要な検閲を行って、国に有利な情報だけを流すのです。結局は、国が全てをコントロールしたいように思えてなりません。

・・・とここまで書いてなんですが、実は今回は、そのSOPAが、取りあえずは取り止めになった事を伝えたかったの。
これがその記事SOPA Is Dead
こちらが反対運動VICTORY- オンライン史上最大のプロテスト!
もう少しコンセンサスを得てから、スタートするそうです。


著作を守る適度なルールと言論の自由とが、バランスとれた体制が生まれるといいですね。

2012年2月1日水曜日

平和の日


昨日(1月30日)は、こちらで一般に言う平和の日でし
た。

一言に「平和の日」と言っても、色々とあるのをご存知ですか?

●World day of Peace:1月1日。ローマカトリック教会が「平和」に捧げる祝日。基本的には、ローマ法王が毎年、教会に対して、権威ある宣言(抱負/テーマ)をする日でもあります。
ちなみに2012年に出されたテーマは、Educar os jovens para a Justiça e para a Paz「正義と平和の為に若者を教育する」(ベント十六世法王)です。


●国際平和デー(International Peace day, World Peace day):9月21日。一般的に世界中で祝う平和の日です。上と同じく「平和」に捧げられた日で、主に戦争をなくそう、という願いが込められています。
この日には、NY国連にある、Peace Bellがならされます。この鐘は、(アフリカ大陸以外)全ての国の子供たちから寄付されたコインが融かし込まれおり、なんと日本の国会から寄贈されたものなのです。


●そして、昨日は、「学校の非暴力と平和の日」でした。
日本語にすると、訳の分からん事になるので、一応英語でも書いておくと、こういう風になります。

The School Day of Non-violence and Peace ( DENIP: Dia Escolar de la No-violència i la Pau - カタラン・マヨルカ語)

スペインはマヨルカの詩人Llorenzo Vidal Vidalによって、1964に設立された遵守です。
「普遍的な愛は利己主義よりも優れており、非暴力は暴力よりもましで、平和は戦争よりも良い」というのがスローガンです。

幼稚教育の分野(幼稚園や保育園)で祝うようになりました。
うちのきりんタンもこの日の為に、ハトを飾り付ける宿題が出ました(写真矢印の鳩)。
それが、平和を象徴する白い鳩であるべきものが、なんだか毒々しい感じに!
他のクラスメートの鳩は、本物の羽根がついていたり、綿が貼付けてあったりと、とても奇麗に出来ています。
これでは、いかに私とモモがいいかげんかが、バレバレだわ〜。


なお、この日がなぜ1月30日になったのかと言うと、この日はマハトマ・ガンジーが暗殺された日なのです。平和最大の武器である、非暴力と不服従を提唱した彼にちなんだ日を選ぶなんて、ピッタリ思いませんか。