2012年1月30日月曜日

Bolo Rei - 王のケーキ


Bolo Rei の説明をすると書いた事をすっかり忘れていました。
もう二月間近ですが、約束通り、説明しておきます。


クリスマスからDia do Rei の時期になくてはならないのが、Bolo Rei(王のケーキ)。
この「王のケーキ」は、東方の三賢者の幼子イエスへの贈り物を象徴するものなのですが、王冠のごとき、ドーナツ型になっており、上の砂糖漬けフルーツは宝石のようです。
なお、ケーキの生地は金、ドライフルーツは没薬、ケーキの甘い香りはお香と、賢者の贈り物を表しているそうです。
実は、中には空豆が隠されており、それに当たった人は、願い事がかなえられる、あるいは、その場の食事をおごらねばならないという伝統があります。

昔は、貴金属も隠されており、それに当たった人は、その日は'王'になる事が許され、次のクリスマスには、この「王のケーキ」を用意する義務があったのですが、貴金属を喉に詰まらせる危険性から、欧州で禁止令が出、今では、空豆だけの習慣が残っています。


では、なぜ空豆を隠すようになったのでしょう。
東方の三賢者は、キリストの誕生を告げるベツレヘムの星を見た時、彼等の中で誰が贈り物を最初に捧げるという名誉を得られるか議論します。ですが、なかなか合意に達する事が出来ないでいました。あるパン職人がそれを見、空豆を隠したケーキを賢者達に差し出し、順番に一切れづつ取って食べるように言いました。そして、空豆が入った一切れを取った者が最初にイエスに贈り物を捧げるよう提案したのが、この習慣の始まりのようです。

これは伝説であって、歴史的には空豆には別の理由があるそうなのですが、今回は、Dia do Rei(王の日)にちなんで、多くの人の間で語られ続けている伝説のみにとどめておきましょう。

2012年1月16日月曜日

美術修復家として

グっと地球便!という番組で、ドキュメントされました。
ポルトガルの美術修復家として、私の日常や仕事風景が流れたのです。

当番組は、関西地区の読売テレビ局からのものなのですが、関東でも一部放送された地域もあるそうです。
まぁ、私もそうですが、海外にいる人には、見られないかしら?!

撮影されていた時は、何も考えずに質問に対してペラペラ話していたのですが、今思うと、せっかくなので、しっかりと考えながら話せば良かったなと、少々後悔しています。こうして、冷静になってみると、伝えたい事も沢山あった・・・。

どのように仕上がったのか、興味はありますが、正直観るのが怖かったりして。
そのうちDVDが送られてくるでしょう。
複雑・・・。

2012年1月6日金曜日

Dia do Rei





1月6日は、Epiphanyです。日本語では、公現祭(こうげんさい)と、聞き慣れない言葉ですが、要は、幼子イエス・キリストへの東方の三賢者の訪問と礼拝を記念する日です。
こちらでは、一般的にDia do Rei (王の日)と言います。

カトリック教会で、この日を休日と義務づける必要がなくなり、ポルトガルでは普通の日と変わりないのですが、一応祝う習慣は残っているみたいです。保育園に子供たちを迎えに行くと、それぞれちゃんとBolo Rei (王のケーキ:後日説明します)を手に、冠をかぶって出てきました。


スペインでは、El Dia de los Reyes(王達の日)で、この日は祭日。ヨーロッパ、アラブ、アフリカを代表する賢者達がそれぞれ馬、らくだ、象に乗って町中をパレードします。子供たちは、磨き上げた靴を玄関に並べ、翌朝その下に置かれる贈り物を楽しみにするのです。グローバル化が進むにつれ、他の諸国と同じようにクリスマス習慣へ移行しつつあるものの、両方祝う(プレゼントも二回)家庭も未だにあるそうです。

うちは、モモのお父さんがスペイン人なので、この日には孫達をつれて、お出かけするのが恒例になっており、今年からあまり手がかからなくなった、きりんタンも連れて行ってもらえるようになりました。
途中から、私たちもシャチ君を連れて合流し、みんなで海へ行き、日が沈むまで遊びました。

保育園のクリスマス会で、東方の王の一人を演じたきりんタンに、3人の王様の話しをしたけれど、分かったかしら。まだまだ賢者とは、ほど遠い存在です。
どうぞ、今年もよろしく。